音楽配信サービスを比較。あなたにぴったりな音楽の聴き方は?
「CDが売れなくなった」と叫ばれて久しいですが、インターネットにはこれまでにないほど多数の音楽がラインナップされ、毎日数え切れないほどの新作がリリースされています。 この記事では過去の音楽から最新楽曲までを網羅する音楽配信サービスの比較をお届けします。ぜひ自分に合った音楽の楽しみ方を見つけてみませんか?
どのタイプがいい?音楽配信サービスの種類
音楽配信サービスは大きく3つの種類に分けられます。まず一つ目は定額制の「サブスクリプションサービス」。Apple MusicやSpotifyがその代表で、月額や年額などの定額料金を支払えば
サービス内で配信されている楽曲が聞き放題となります。
そして二つ目は楽曲やアルバムごとに料金を支払い、データをダウンロードする「ダウンロード購入」。iTunes StoreやAmazon Musicなどが広く知られています。
最後の三つ目は、基本無料で利用できるYouTubeやSoundCloudなどの「音楽共有サービス」。レーベルや配信業者を通すことなく音楽を共有できるため、プロだけでなくアマチュアの音楽も広く視聴できます。
サブスクリプションサービスの比較
世界的には音楽の聴き方の中心となり、近年ではここ日本でも普及を始めている「サブスクリプションサービス」。ここではその主要サービスとそれぞれの特徴を紹介します。
メリット
サブスクリプションサービスのメリットとしては、「定額」そして「聴き放題」の2つが挙げられます。概ね毎月1000円前後の料金を支払うことで、そのサービスが配信している楽曲をいくらでも聴くことができるため、たくさん音楽を聴く人にはこれ以上ないほどお得なサービスといえるでしょう。
比較表
サービス名 | 料金 | 特徴 |
---|---|---|
Apple Music | 月額980円(税込)※個人プラン ※ファミリープランは月額1480円(税込)で家族最大6人まで利用可能 | 楽曲多数。先行配信やオリジナルコンテンツも充実。iPhone、Macとの連携がスムーズ。iTunesの音楽も同じアプリ内で聴くことができる。 |
Spotify | 月額980円(税込)※Spotify Premium ※ファミリープランは月額1480円(税込)で家族最大6人まで利用可能 | 楽曲多数。オリジナルコンテンツも充実。プレイリストが豊富。 |
LINE MUSIC | 月額960円(税込)※プレミアムプラン ※ファミリープランは月額1400円(税込)で家族最大6人まで利用可能 | LINEとの連携により、音楽を友だちとシェアしやすい。 |
AWA | 月額960円(税込)※Standard | ユーザー作成によるプレイリストで新しい音楽との出会いが盛ん。 |
YouTube Music | 月額1280円(税込) ※iPhone 月額980円(税込)※Android ※いずれも個人プラン ※ファミリープランは月額1780円(税込)で家族最大6人まで利用可能 | YouTubeとの連携により、リリース前の楽曲が聴けることも。 |
Amazon music unlimited | 月額980円(税込) ※Amazonプライム会員は月額780円(税込) ※個人プラン ※ファミリープランは月額1480円(税込)で家族最大6人まで利用可能 | 楽曲多数。Amazonプライム会員はお得に。 |
各サービスの紹介
Apple Music
Appleが提供している、世界的にもトップシェアを誇るサブスクリプションサービスの一つです。楽曲数が豊富で、新作の先行独占配信やライブアルバムなどのオリジナル作品も多数。ミュージックビデオなど映像コンテンツも充実しています。
また、Apple MusicはiTunesで集めてきた楽曲も一緒に聴くことができるため、iTunesを使ってきたAppleユーザーにとっては非常に便利です。iPhoneやMacとのスムーズな同期も魅力的です。そのため、iPhoneユーザーが利用するサブスクリプションサービスとしては第一候補としてお勧めできます。
Spotify
スウェーデンのスポティファイ・テクノロジーが運営する、サブスクリプション型の先駆者にして世界トップシェアを誇るサービスです。楽曲数が豊富なのはもちろん、著名キュレーターや音楽メディア、一般ユーザーらによるプレイリストも豊富で、サービスの特徴となっています。アプリやサービス全体の使い勝手も良く、Apple Musicと並ぶサブスクリプションサービスの有力候補です。無料でも利用できますが、シャッフル再生のみ、広告による中断があるなどの制限があります。
LINE MUSIC
LINEが提供するLINE MUSICの特徴は、コミュニケーションアプリである「LINE」との連携です。これにより自分のLINEプロフィールにお気に入りの曲を設定したり、友だちとの音楽のシェアができるようになっています。コミュニケーションツールの一つとして音楽を使える点が大きな特徴と言えるでしょう。
Android端末のみ、月額500円(税込)で20時間まで利用できるBASICプランがあります。
AWA
サイバーエージェントとエイベックス・デジタルが共同出資したAWA株式会社が運営するAWAは、洗練されたスタイリッシュなデザインと数多くのプレイリストが特徴です。楽曲・アルバム単位で聴くよりも、プレイリストで新しい音楽と出会いやすい仕組みとなっているため、ラジオの延長のような感覚で音楽を楽しみたい人におすすめです。
年額9,600円(税込)で利用できる年間プランがあるほか、無料利用の場合、月に20時間まで、楽曲の一部のみの視聴という制限で利用できます。無料利用は制限が大きいので、お試し用という位置づけで考えた方がよさそうです。
YouTube Music
グーグルが提供するYouTube Musicは、YouTubeから音楽コンテンツを抜粋しYouTube Music独自の音楽カタログと組み合わせたサブスクリプションサービスです。そのため他のサービスでは配信されていないような、YouTubeでリリース前にミュージックビデオが公開されている楽曲や、映像だけで配信されているライブパフォーマンスなどを聴くことができます。
無料での利用の場合、音楽再生中に広告が流れる、バックグラウンド再生ができないなどの制約があります。
Amazon music unlimited
Amazonが提供するAmazon music unlimitedは6500万曲以上の楽曲が配信されており、豊富な楽曲が魅力のサブスクリプションサービスです。とりわけ魅力的なのは、Amazonプライム会員のユーザーになら月額780円(税込)という他のサービスと比べてお得に利用できる点です。
Amazonプライム会員で普段からAmazonを頻繁に利用している人にとっては、おすすめできるサービスです。
ダウンロード購入の比較
楽曲ごと、あるいはアルバム単位で購入する「ダウンロード購入」。そのメリットや、主要配信サービスを紹介します。
定額制ではなくダウンロード購入をするメリット
定額料金で多数の楽曲が聴き放題になるサブスクリプションサービスに対し、1曲ごとあるいはアルバム単位で購入する「ダウンロード購入」のメリットは、以下の通りです。
・サブスクリプションサービスは楽曲の配信が停止になる場合があり、ダウンロード購入であればその影響を受けない
・ハイレゾ配信の場合、サブスクリプションやCDよりも高音質
・あまり新曲を聴かない場合、出費を抑えられる可能性あり
比較表
サービス名 | 主な料金 ※楽曲によって料金が異なります | 特徴 |
---|---|---|
iTunes Store | 250円(税込)/曲 | ミュージックビデオも多数配信。 |
Amazon Music | 250円(税込)/曲 | Amazon決済可能。 |
mora | 257円(税込)/曲 | ハイレゾ配信あり。 |
レコチョク | 250円(税込)/曲 | ハイレゾ配信あり。 |
各サービスの紹介
iTunes Store
アップルが提供するiTunes Storeは音楽データのダウンロード販売の代表的サービスです。音楽以外にミュージックビデオなどの映像作品も多数取り揃えているのが特徴です。
Amazon Music
Amazonが提供するAmazon Musicは通常のAmazon内で利用できるため「CDで買うかデータで買うか」などの検討がしやすいのが特徴です。もちろんいつも使っているAmazonアカウントでの決済が可能です。
mora
ソニー・ミュージックエンタテインメントグループのレーベルゲートによるmoraは、ハイレゾ配信を行っているのが特徴です。またウォークマンなどソニー製デバイスとの連携コンテンツも提供されています。
レコチョク
レコード会社各社が参画するレコチョクの特徴は、邦楽ラインナップの豊富さです。またハイレゾ配信も行っています。
まだまだある!ネットの音楽体験
インターネットを使った音楽の楽しみ方は、サブスクリプションやダウンロード購入以外にも広がっています。
音楽共有サービス
SoundCloud、YouTube、ニコニコ動画、Eggsなどの音楽共有サービスの特徴は、ユーザーが自由に音楽作品をアップロードして公開できるということ。そのためレコード会社や事務所に所属していないアーティストの作品も多数ラインナップされており、ニコニコ動画出身のアーティストやプロデューサーが多数メジャーシーンで活躍するようになったように、未来のスターによる楽曲をいち早く聴くことも可能です。
独自の音楽文化を生んだ音楽共有サービス
音楽共有サービスの世界的な代表格は何と言ってもYouTubeでしょう。動画配信サービスではありますが、ジャスティン・ビーバーなど数多くのスターがここから誕生しました。そしてヒップホップや電子音楽の世界では「SoundCloud」も外せません。CDを一枚もリリースすることなくグラミー賞に輝いたチャンス・ザ・ラッパーらも同サービスを主要なフィールドとしていました。そして日本では初音ミク、米津玄師らを生み出した「ニコニコ動画」、インディーズバンドに特化した「Eggs」も独自の音楽カルチャーを生み出しています。